「自然主義の家」by江川材木
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1)設計計画
  仮称「江川の家」はプレハブ住宅とは違い、平面が固定化されたものではない。むしろ木の素朴な肌合いを大切にし、本物の価値のわかる階層に対して生活構造にあった注文住宅の要求に対応しようとするもので健康に気配りし、又環境にも同様の気配りをする必要がある。

2)部屋構成
  a .居間・食堂
大規模住宅ではないので住宅の中心となる広い空間として居間・食堂を一体化にし、原則として板の間とする。食堂は、イス式食卓に対応する。
  b .和室
    和室は客間としての利用で、自然で住宅の精神的求心力のあるものにするためにも床の間あるいは飾り棚を設ける。
  c .夫婦寝室
    ベット方式でも和式方式でも可能であるが、高齢化の対応を考えるとベット方式を推奨したい。いずれにしても、充分な広さではないのでクローゼット・押し入れ収納等、又簡単な書き物の出来るスペースを設ける。
  d .子供部屋
    子供部屋は必要ではあるが、子供の生活をここで完結する程の広さを必要とするものではない。居間の生活を前提にすべきで自然の木肌を見せ、木のぬくもりと自然の美しさを涵養すべきである。
  e .台所
    台所は対面型として、人間工学的動線を考え寸法を計画する。家族との接点を多くする為にも、皆が何をしているかが見える、又家族で台所作業を一緒になって出来るスペースとする。
  f .便所
    洋式。1・2階に1ケ所づつ設置する。
  g .風呂・洗面
    水周りは極力1ケ所にまとめ配管を少なくし、メンテナンスを容易にする。
  h .共通
    各部屋とも通風、採光には十分考慮し、特に通風に付いては二方向開口を原則とし健康な住宅を目指すべきである。
  i .外部空間
    外には駐車場・物干し・ウッドデッキを設けるが景観を損なわないように十分に注意を払う。道路との境界はネットフェンス及び生け垣を原則とする。

3)構造・工法
  構造・工法も仮称「江川の家」は必ずしも一方的ではないが、力学的・視覚的・耐久性などに特色を生かすため次の方法を示した。

  a .架工
  在来軸組工法とし、今後は民家風工法をも目指したい。
屋根は切り妻とおおらかで単純な形とし、仮称「江川の家」の統一的なイメージで気品のある住宅とする。
  屋根加工は登り梁形式とし、吹抜け部分を勾配天井として加工を出来るだけ見せ、美しさを表現する。
  b .構造材料
  <柱材>
   管柱、通柱等は全て120×120を基本とする。これにより高耐久仕様となる。
  <土台>
   120×120とする。一部105×120の仕様を認める。
  <梁、桁、胴差>
   松、桧、杉、米松とする。
  <モヤ、棟>
   米松、杉、桧とする。
  c .床・屋根
    根太組工法とし、一般的であるが今後コスト面で根太レス工法でも良い。
この場合、洋間はムク24m/m以上、和室はムク15m/m以上とする。
  d .押入
    床、壁は杉,桧12m/mとし、相决りを肥したもので抜節のないものとする。

4)仕上
  基本的には木造で、木造りらしさ・本物指向の価値観・健康を重視した仕上とする。

  a .屋根
    日本瓦葺きを主力とし他の認める材質で葺くが、屋根重量の重いものは極力避ける。日本瓦葺きの場合、土囲葺きは行わず釘打工法とする。なお、野地板は杉12m/m以上のものを使用すること。
  b .軒裏
    出来るだけ、杉,桧等の本物を利用するが法的規制に準ずる。
  c .塗装
    外部,木部には浸透性着色防腐剤を塗布し、床下等には防蟻処理をする。
  d .重要室内装
    床: 基本的には木製フローリング(ムク)。畳の場合下地には杉板とする。
    壁: 木製板貼りとし、漆喰・クロス貼等住宅の特色を出す。但し、クロス下地についてはプラスターボードは避けてタフジーボード(珪藻土入り)を使用し、クロス使用の場合は(   )の接着剤を使用する。
    天井:板貼,クロス貼等が考えられるが、部分的に野地板、床板表しも可能とする。
  e .建具
    内部は木製建具、外部はアルミサッシ、建具ガラスは複製ガラス戸とする。
  f .外壁
    窯業系サイディングとし、通気工法とする。

5)設備
  標準を定めるものではないが、今後の住宅を考えたものであれば良い。